あなたは普段、スーツを着ることはありますか?
もしくは、百貨店やスーツ量販店でスーツを買ったことはありますか?


もし、あなたが毎日スーツを着て仕事をしているとしても、「え? スーツの選び方? 実はよくわからないです。コナ〇とか、スー〇カンパニーに行って、予算に合わせてなんとなく選んでるだけ・・・。」という人は多いのではないでしょうか。


また、「スーツは、百貨店に買いに行きます。やっぱりいいものを売っているので。でも実は、店員と話すのが苦手なんですよね・・・。近くに来ると、“放っておいてくれオーラ”を全身から出してます。」という人もいるのではないでしょうか。


いやいやいや。
それって、もったいないです。



なぜなら、スーツを正しく着こなすだけで、あなたの第一印象は劇的に向上するからです。
それに、アパレルの店員は、正しいスーツ選びを手伝ってくれる、あなたの強い味方だからです。


スーツ伯爵スーツ伯爵

というわけで、こんにちは。スーパースタイリスト・スーツ伯爵です。
今回、わたくしは、カッコよくスーツを着るにはどうすればよいのか困っている方に”スーツの選び方、買い方”を知ってもらうべく、その極意を記事にすることにしました。


もちろんアパレルの店員だとか、スタイリストになるとか、ファッション専門の仕事につくなら本格的な勉強が必要ですが、ビジネスで着るスーツを選ぶ知識をつけるには、この記事を読んでおけば大丈夫です。
いつもなんとなく、グレーのスーツを選んでる人や、仕事で使うスーツは、奥さんや彼女に選んでもらっているという人はぜひこの記事を読んでください。


あ・・・、ここだけの話ですが、自分で着るスーツは奥さんや彼女ではなく、自分で選んでくださいね。
なぜなら、女性はあなたに似合うスーツを選ぼうとしてくれますが、スーツの基本的なルールを知らないからです。


スーツはセンスで着るものではなく、ルールに合わせて着るものなのです。
スーツを上手に買ったり、着こなしたりするのに一番必要なことは、スーツのルールを知っていることです。
ここでは、そのルールについて分かりやすく説明していきます。


少し前置きが長くなってしまいました。
さて、はじめます。

スーツを選ぶ前に最低限知っておきたいこと

まずは、スーツを選んだり、買ったりする前に最低限覚えておいて欲しいことについて解説します。

スーツはルールに合わせて着るもの

スーツはセンスによって着るものではありません。
ルールに合わせて着るものです。
そのため、「ちょっと個性的に着こなそう」とか「ワイルドに着くずしてみよう」という考え方はいったんポイっと捨てましょう。

ちょうどいいサイズのものを選ぶ

スーツのルールのうち一番大切で、それでいて守られていないのが「ちょうどいいサイズのものを選ぶ」ことです。
多くの男性が間違ったサイズのスーツを着ています。


ダブダブでも、ピチピチでもないちょうどいいサイズのスーツを選びましょう。
スーツは、自分の体形にぴったりと合ったものを着ると、一番恰好よくなるように作られています。

ボタンは正しくとめる

街でスーツを着ている人を見ると、ボタン全開で着ている人がとても多いのですが、だらしなく見えてしまうのでやめましょう。
何度もしつこく言って申し訳ないのですが、スーツはルールに合わせて正しく着ることで、最も恰好よくなるように作られています。
そのためにもボタンは正しくとめましょう。


ここでは正しいボタンのとめかたについて説明します。

ジャケットのボタンのとめかた
2つボタンの場合、上だけとめて下ははずします。
3つボタンの場合、上から2つをとめて一番下ははずします。
一番上のボタンが襟で隠れている場合、そのボタンはとめず、真ん中だけとめます。


座るときはボタンをはずす
スーツは立ち姿に合わせて作られているので、ボタンをしめたまま椅子に座ると、余計なシワがよってしまいます。
そのため、座るときはボタンを全てはずします。
また、つり革につかまるなど、ジャケットの形が崩れるときもボタンをはずします。


スリーピースのボタンのとめかた
中に着るベストは一番下のボタンをはずして、他は全部とめます。
ジャケットのボタンは全部はずします。


シャツのボタンは全部とめる
スーツの中に着るシャツのボタンは全てとめましょう。
首が苦しいからといって、一番上のボタンを開けるのはNGです。
自分のサイズに合ったシャツを選びましょう。

スーツを着るならネクタイをしめる

最近では、クールビズも定着し、夏場は特にノーネクタイで仕事をする人も増えてきました。
このとき、ネクタイを外してスーツを着ている人がいますが、これはやめましょう。


なぜなら本来、スーツはネクタイをしめて着るものだからです。
ノーネクタイにするときは、スーツではなく、ジャケットにパンツにします。

爽やかな顔してますが・・・、
スーツにノーネクタイだし、シャツの襟が外に出てるし、スーツのルールとしてはNGです。

できるだけポケットにモノを入れないで着る

実は、スーツのポケットはものを入れる場所じゃないんです!


こんなことを聞くと、バーベキューのときに使う着火剤の説明書に「ビーフジャーキーではありません食べないでください」と書いてあるのを見つけた時と同じくらい驚いてしまいますが、どちらもホントの話なんです。


なぜかというとスーツは形が命だからです。
シルエットが崩れてしまうようなモノをポケットに入れるのはできるだけ避けるべきなのです。
スーツのポケットに入れていいとされているのは、胸ポケットのチーフだけです。


「モノをいれちゃダメなら、なんのためのポケットだ?」と言いたくなる気持ちも分かりますが、ぐっとガマンして、スマホや財布、定期入れはカバンに入れて持ち歩きます。

スーツのルールは継続的なもの 流行は一過性のもの

スーツの着こなしのルールは、長い時間をかけて決まった普遍的で、継続的なものです。
一方、流行とはパッと広がって、すぐに消える一過性のものです。


バブルの時には、二人羽織かと思えるほど大きな肩パットの入ったジャケットと3タックくらいあってダボっとしているけど裾が絞ってあるアラビアンナイトみたいなパンツが流行りました。
今見ると完全にお笑いのネタですが、当時は、それがオシャレだとされていたのです。


このように、流行は数年で消えていきます。
流行が過ぎたあとはすっかり恥ずかしい恰好になってしまうものもあります。


一方、スーツのルールは百年以上の長い時間をかけてつくられてきた文化ともいえるもの。
文化は過去から引き継ぎ、未来へと残していかなくてはなりません。
わたしたちは、文化に敬意を表し、ルールに従ってスーツを着るべきなのです。


なーんて、ちょっとマジメに語っちゃいました。

スーツの選び方

さて、ここからは肝心のスーツの選び方についての解説です。

体形に合っているスーツを選ぶ

あなたの体形にぴったりとあったスーツを選びましょう。
まずは、色よりも形やサイズが合っているかが大切です。
大きくなく、小さくなくジャストフィットしたものを選びましょう。

スーツのシルエットは3つ

スーツの形は、ブリティッシュ、イタリアンクラシコ、アメリカントラッドの3つに区分されます。
この3つのシルエットの中から自分の体形にあうものを選ぶのです。

ブリティッシュの特徴
ブリティッシュは、重厚な雰囲気でクラシックなスタイルです。
パッドを入れ袖山を出した肩まわり、立体的な胸まわり、絞ったウェストが特徴です。



イタリアンクラシコの特徴
ソフトな雰囲気のイタリアンクラシコ。
その肩まわりは、身体のラインに自然に沿わせたゆるやかな丸みがあります。
ウェストはややゆるく絞られています。



アメリカントラッドの特徴
アメリカ生まれのアメリカントラッド。
その肩まわりは、パッドはないか、あっても薄いものです。
また、I型と呼ばれるウェストの絞りが少ないストレートなシルエットが特徴。

どのシルエットが似合うのかプロに聞いてみよう

ブリティッシュ、イタリアンクラシコ、アメリカントラッドのうち、どのシルエットのものを買うのか選ぶときはぜひプロの手を借りましょう。


百貨店やスーツ量販店、スーツ専門店の店員に聞くといいのですが、ひとつ注意しなければならないことがあります。

スーツブランドの店員に質問すると、そのブランドが取り扱っているものをすすめられる可能性があります。

本当は、あなたにはイタリアンクラシコが似合うとしても、ブリティッシュ専門のスーツブランドの店員に質問した場合、ブリティッシュをすすめられてしまうかもしれません。
店員には売上ノルマがあるので、仕方ないですね。


そんな時には、百貨店の売場担当者に聞くとよいでしょう。
ブランドショップの担当者ではなく、スーツ売場全体のフロア担当者に聞くのです。



スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、骨格や、身体の質感に合わせて似合うファッションを選んでくれる骨格診断士に聞く方法もあるぞ。
診断料はかかるが、骨格は一生変わらないので、一度自分の特徴を診断してもらうのもオススメだ。

スーツのフィッティングのチェックポイント

スーツのサイズがあなたに合っているかどうかを判断するには、以下のポイントを確認してみてください。

フィッティングの7つのチェックポイント

  1. 肩にフィットして、スーツを1cmくらいつまめる
  2. 背中にシワがよらない
  3. ジャケットのボタンをとめて、握りこぶしが入る
  4. 袖からシャツが1.5 cmほどみえる
  5. 後ろからみたとき、シャツのエリが1.5cmほどみえる
  6. ジャケットの長さは、お尻がギリギリ隠れるくらい
  7. ウェストは手のひらがはいるくらいのゆとりがある

スーツの買い方・揃え方

スーツの選び方が分かったら次は買い方です。

スーツは3着揃えましょう

ビジネスで着る場合、スーツは3着揃えましょう。


基本的に値段が高いほど品質のよいスーツになりますが、勝負スーツ(高いもの)を1着、普通のものを2着買います。
何か特別なプレゼンなどがある日は勝負スーツを着るようにしましょう。


スーツはシャツ、ネクタイとの組み合わせで着まわすので、毎日スーツを着る人でもスーツが3着あれば、周りの人から毎日同じものを着ているとは思われません。

年収に合わせたスーツの買い方

ここでは、年収別にオススメのスーツの買い方をご紹介します。

年収300万の人にオススメのスーツの買い方

  • 【勝負スーツ】スーツ量販店イージーオーダー 5万円×1着
  • スーツ量販店既製品スーツ 3万円×2着
  • 合計予算11万円

イージーオーダースーツと聞くと高いイメージがありますが、スーツ量販店のイージーオーダーは3万円から5万円の商品が主流です。
5万円も出せば充分品質のよいものを買うことができます。


年収500万の人にオススメのスーツの買い方

  • 【勝負スーツ】百貨店既製品 7万円×1着
  • スーツ量販店イージーオーダー 5万円×1着
  • スーツ量販店既製品スーツ 3万円×1着
  • 合計予算15万円

勝負スーツを百貨店の既製品にします。
既製品とはいえ、サイズをしっかり測ってもらい自分の体形に合うようにお直しをしてもらいましょう。


年収800万の人にオススメのスーツの買い方

  • 【勝負スーツ】百貨店既製品 15万円×1着
  • スーツ量販店イージーオーダー 5万円×2着
  • 合計予算25万円

年収800万にもなると、全体的に高いものを買いたくなりますが、何かあるときに頼れる勝負スーツに集中投資します。
メリハリをつけた買い物をするのがオススメです。

スーツの色の選び方

ビジネスで着るスーツは、個性的なものではなく、ルールを守ったものにしましょう。
色を選ぶときも、スーツの基本色である、紺またはグレーを選びます。
紺、グレーのどちらにせよ色が明るすぎるとカジュアルなものになるので、ビジネスに使う場合は避けましょう。

柄は、大きくて、ハッキリしたものになるほどフォーマル度が下がります。

無地、または目立たない柄を選びましょう。
目立たない柄の例として、シャドーストライプやピンストライプ、ピンドットなどがあります。



スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、黒のスーツはビジネスにはふさわしくないので避けるのだぞ。

既製品のスーツを買いに行く

百貨店やスーツ量販店などに売られている既製品のスーツ、いわゆる吊るしのスーツを買いに行くときに知っておくとよいことについて説明します。

オーダーを伝える

売り場に行ったら、店員にあなたの欲しいスーツの情報を伝えてください。

オーダーを伝えるポイント

  • 色(紺あるいはグレー)
  • 柄(無地、シャドーストライプなど目立たない柄)
  • シルエット(自分に似合うシルエットが分かっている場合は伝える)
  • 予算(予算を先に伝えることで予算オーバーの買い物を防ぐことができます)



「3万円で、紺のピントライプのスーツを探しています。」とか、
「5万円で、チャコールグレーの無地のスーツを探しています。」などと伝えましょう。


もし、自分に合うスタイルを知っていれば、こう伝えてみましょう。
「ブリティッシュタイプで、紺のスーツを探しています。予算は5万円です。」


店員はすぐに理解して、あなたのリクエストに合う商品を持ってきてくれます。



どうですか?
いけそうじゃないですか?
これでもう店員に“放っておいてくれオーラ”を出さなくてもすみますね。



スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、スーツブランドのショップに行った場合、ブリティッシュだけとか、イタリアンクラシコだけなど、特定のシルエットしか扱っていないことが多いから気を付けるのだ。
好みのブランドがどのシルエットのスーツを作っているのか、予め調べておくといいぞ。

試着

試着したら、まず肩まわりのサイズをチェックします。
肩にフィットして、スーツを1cmくらいつまめるサイズであればOKです。


もちろん店員もチェックしてくれるので、「肩まわりは、これくらいがちょうどいいですか?」などと質問してみましょう。
質問することによってあなたの知識が増えていきますので、どんどん質問してみましょう。


サイズが合わなければ、遠慮なく店員に言って違うサイズのものに変えてもらいましょう。


スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、スーツを買いに行くのはなるべく仕事帰りにしてくれたまえ。
なぜなら、スーツ、シャツ、ネクタイ、靴など、普段の仕事のときのスタイルで試着することができるからだ。
実際に着る時のイメージもしやすいし、サイズを測るときの目安にもなるぞ。

お直し

さて、スーツの購入は試着して終わりではありません。
試着で大体合うサイズのものが見つかったら、細かく採寸します。
既製品のスーツでも、スーツはぴったりのサイズにお直しして買うものです。

お直しのポイント

  • ジャケットの袖丈
    袖からシャツが1.5cm出るくらい。
  • ジャケットのウェスト
    ウェストにシワが寄らず、ボタンをとめて胸まわりに握りこぶしが入るくらい。
  • パンツのウェスト
    パンツとお腹の間に手のひらが入るくらい。
  • パンツの裾
    パンツの裾の処理は、シングルにする。
  • パンツの裾丈
    パンツの裾がクツの甲にあたるくらい。



スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、パンツの裾はシングルを選んだ方がよいぞ。
ダブルがルール違反というわけではないが、折り返しの長さや、靴との相性など考慮しなければならないことが多くなるので、シングルをオススメする。

イージーオーダースーツを買いに行く

いま、多くのスーツ量販店や専門店が、イージーオーダースーツに力をいれています。
質が高く、あなたの体形にぴったりと合ったスーツが3万円から5万円で買えるのでお買い得です。
イージーオーダーを購入するときは、店舗よって多少の違いはありますが、だいたい以下のような流れですすみます。

シルエットを選ぶ

まず、ブリティッシュ、イタリアンクラシコ、アメリカントラッドから、あなたの体形に最も似合うものを選びましょう。
選ぶときは、プロの意見を参考にしてください。

お店によっては、この3つのシルエットにお店独自の名前を付けていることがあるので気を付けてください。

生地を選ぶ

イージーオーダーではたくさんの種類の中から好みの生地を選ぶことができます。
色は紺、あるいはグレー。
そして、ピンストライプ、シャドーストライプ、無地など目立たない柄の生地を選んでください。

袖口・ポケット・ボタンなどのデザインを選ぶ

イージーオーダーは、あなたの好みに合わせてディテールを決めることができます。
袖口やポケットにもたくさんのデザインがあって「こんなの決められない!!」と思うかもしれません。
でも大丈夫です。
店員はプロなので、分からない時は確認するとよいでしょう。

採寸

店員がメジャーを使って採寸をします。
採寸はプロに任せましょう。
選んだシルエットのゲージと呼ばれる採寸専用スーツを着用し、さらに補正を加えます。

できあがり

オプションにもよりますが、だいたい4週間くらいであなたがオーダーしたスーツができあがります。


スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、ネットショップでも多くのスーツが売られているが、初めてのネットショップでスーツを購入する時は、必ずお店に行ってサイズをしっかり測ってもらってから購入するのだ。

シャツやネクタイ、靴の「買い方・揃え方」

スーツは、単体で着るものではなく、ネクタイ、シャツと組み合わせて着るものです。
足元は革靴が必要になりますし、ベルト、そしてカバンなど、身に付けるものトータルで着こなす必要があります。
ここでは、スーツを着こなすのに必要なシャツやネクタイの「買い方・揃え方」について説明します。

シャツのサイズの選び方

シャツもスーツと同様に、ジャストサイズのものを選ぶことが大切です。
ポイントは、首まわり、裄丈(ゆきたけ)を合わせることです。
自分のサイズが分からなくても、店員に声をかければ計ってくれます。

シャツのサイズのチェックポイント

  • 首まわり
    一番上までボタンを閉めた時に、指が一本か二本入るくらいのサイズを選んでください。
  • 裄丈(ゆきたけ)
    首の付け根から、肩を通って袖先までの長さを裄丈といいます。裄丈を測ることで袖の長さを合わせることができます。
  • 胸まわり
    首まわりと裄丈は、お店で測って合わせることができますが、胸まわりは試着してみないと分かりません。
    シャツを着て、胸の下あたりの両脇をつまんで、左右とも5cm以上つまむことができたら大きすぎです。
    ボタンとボタンの間が開いてしまうようであれば、逆に小さすぎます。

シャツの揃え方

毎日仕事でスーツを着る場合、シャツは5枚以上買いましょう。


5枚買うことで、1週間違ったシャツを着ることができ、周囲に新鮮な印象を与えることができます。


週末にシャツをクリーニングに出すことを考えると、理想の枚数は10枚です。
その週に着たシャツ5枚を、週末、クリーニングに出し、前の週に出した5枚を引き取ることでシャツをローテーションすることができます。

シャツの色の選び方

シャツも、スーツと同様に個性を発揮するのではなく、ビジネスのルールに合った色を選びましょう。
以下のものであれば、紺やグレーのスーツとの相性もいいので、ワードローブに加えるとよいでしょう。

白系・ブルー系+ピンク系のシャツを揃えよう

  • 白無地
  • 淡い無地のブルー
  • ブルー地に白のストライプ
  • 白地にブルーのストライプ
  • 淡いブルーのクレリック
    (襟、カフスが白無地で、身頃(みごろ)に色や柄のあるシャツのこと。)
  • 淡い無地のピンク
    (白、ブルー系を優先し、他の色も欲しい場合にピンクを選ぶ。)

シャツの襟の形の選び方

襟の形もシャツを選ぶときの大事なポイントです。
ここでは、シャツの襟の種類と、オススメをご案内します。

レギュラーカラー
襟先の角度が狭くとがっているデザイン。
かつては、ビジネスシャツの基本でしたが、今では少々古臭く感じてしまうことも。
最近では、店にある種類も少なくなってきました。

写真は、P.S.FA(ピーエスエフエー) のレギュラーカラーの商品。

(出典:アマゾン
ワイドカラー
襟が広く開いているデザイン。
襟先の角度が120度からほぼ水平に近い180度くらいまである。
体格のいい人に似合うタイプ。

写真は、P.S.FA(ピーエスエフエー) のワイドカラーの商品。

(出典:アマゾン
セミワイドカラー
レギュラーとワイドの中間のデザイン。
スーツとの相性がよく、誰にでも合いやすいため、オススメのタイプ。

写真は、P.S.FA(ピーエスエフエー) のセミワイドカラーの商品。

(出典:アマゾン
ボタンダウンカラー
ボタンダウンのシャツは、フォーマル度が高くなく、実は、ビジネス向きではないので、着る場面には注意が必要。

写真は、P.S.FA(ピーエスエフエー) のボタンダウンカラーの商品。

(出典:アマゾン



スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、ボタンダウンは、もともとポロ競技で着られていたもので、風で襟がパタパタするのを防ぐのにボタンでとめるようになったのだ。
ビジネス向きではないので、カジュアルフライデーなどに、ジャケットとパンツと一緒に着ることをオススメするぞ。

シャツの下に下着を着よう

こうなると、本人だけじゃなく、他人も不快ですよね・・・。



シャツはそもそも下着なので、その下には何も着ないというのが本来の着方なのですが、高温多湿の日本では、そう言ってもいられません。
汗で肌にべったり張り付いたシャツは見苦しいので、シャツの下に下着を着ましょう。


グンゼのYG CUT OFFはさらっと肌触りがよいだけでなく、インナーラインが目立たない工夫がされているのでオススメです。

ネクタイの揃え方

冒頭でもふれましたが、ネクタイは自分で選ぶものです。
彼女や奥さんにネクタイを選んでもらったり、プレゼントされたネクタイを使ったりするのはやめましょう。


なぜかというと、女性はあなたに合うネクタイを選ぼうとしますが、ビジネスのルールは知らないからです。
ネクタイを選ぶときは、個性よりも好感度を優先し、ビジネスのルールに合ったものを選ぶ必要があります。


ネクタイは定番でフォーマル度の高いものから揃えていきましょう。

ネクタイの本数

  • 毎日使うネクタイ(ブルー系、ワイン系)5本~7本
  • 仕事のトラブルのときに使うネクタイ1本
  • 葬儀用1本



ネクタイの柄
上からフォーマル度の高い順。ネクタイは、この順番で揃えましょう。

  • 無地
  • ドット
  • 小紋
  • レジメンタル(2色以上の色を使った縞模様)
  • ペイズリー

海外の方(特にイギリス人)と会う時は、レジメンタルのネクタイは避けましょう。

レジメンタルは、人気のあるネクタイのデザインの一つですが、もともとは(今でも)軍隊の所属を表す印です。
今では、軍隊だけでなく大学、OB同窓会など、色々な組織のグループタイに使われるデザインのため、特定の団体に所属していると誤解される場合があります。
そのため、フォーマルの場では避けるべきデザインです。



スーツ伯爵スーツ伯爵

ちなみに、レジメンタルのストライプが左上から右下がりの場合はイギリス式。
その反対で、右上から左下がりの場合はアメリカ式スタイルなのだ。

靴の揃え方

メンズファッショに関する雑誌や本などを読むと、「可能な限り高い靴を買うべき。」と書いてあることがあります。


10万円のスーツを着ていても、安物の靴を履いていれば、それだけで全体が台無しになる。
3万円のスーツを着ていても、10万円のクツを履いていれば、サマになる。
とこんなふうにも言います。


それだけ、ビジネスのファッションにおいて靴は大事だということです。
とはいえ、いきなり高価な靴を買うのも勇気がいることですよね。

オススメの靴の揃え方
全部で3足あれば、一日履いて二日休ませるローテションで使うことができます。

  • 30,000円から50,000円黒の靴×1足
  • 買える範囲の値段で黒もしくは茶色の靴×2足



ビジネスで使える靴は四種類
ビジネスで使える靴の種類を、フォーマルな順に並べると以下の通りになります。

  • ストレートチップ
  • プレインキャップトゥ
  • プレイントゥ
  • ウィングチップ



ベルトの選び方

靴が黒だったら、ベルトも黒、靴が茶色であれば、ベルトも茶色のように、ベルトは靴と同じ色のものを選びます。


ストレートチップ
甲の部分に横の線がはいった靴で、もっともフォーマル性が高い。
これならどんなパーティにも使えます。

写真は、イタリアの老舗靴メーカー FRANCESCO BENIGNO フランチェスコベニーニョのストレートチップ。

(出典:アマゾン

プレインキャップトゥ
甲にある横の線の中に、丸い模様が入っているもの。

写真は、イタリアの老舗靴メーカー FRANCESCO BENIGNO フランチェスコベニーニョのプレインキャップトゥ。

(出典:アマゾン

プレイントゥ
甲とつま先になにも飾りがついていないシンプルなデザインの靴。
若干地味な印象を受ける。

写真は、イタリアの老舗靴メーカー FRANCESCO BENIGNO フランチェスコベニーニョのプレイントゥ。

(出典:アマゾン

ウィングチップ
甲の部分に飾りがたくさんついている靴。穴は、もともと水はけ用に作られたもの。

写真は、タケオキクチのウィングチップ。

(出典:アマゾン

スーツの手入れの仕方

こんなことを聞くと、ビックリする人もいるかもしれませんが、実は、スーツは、一年に何回もクリーニングに出しちゃいけないんです。


なぜかというと、スーツって、クリーニング出すたびに傷んでしまうからなんですね。


スーツの生地はウールでできていますが、その毛芯には動物油が含まれています。
クリーニングに出すと、この油が抜けてしまい、生地が傷んでしまうのです。


そのため、スーツをクリーニングに出すのは、シーズンの最後に一回が理想です。


普段の手入れは、ブラッシングで行ってください。


家に帰ったら、スーツをハンガーにかけて、吸い込んだ水分を乾かします。
スーツがすっかり乾いたらブラシをかけてみてください。


以下の部分は特に気を付けてブラッシングしてみましょう。

  • 襟の裏
  • 縫い目
  • パンツの裾

ブラッシングで繊維につまった汚れやホコリが取れます。
クリーニングをして生地にダメージを与えるより、ずっと長持ちするようになります。

編集部オススメ商品

着心地最高ビジネスシャツのインナーに最適

ビジネスシャツの下に着る下着といえば、ユニクロのエアリズムか、グンゼのYG CUT OFF®の二択です。
両方着比べてみましたが、グンゼのカットオフの方がさらっとして快適な気がします。
ということで、ビヨンドG編集部としてはこちらをオススメ!

「切りっぱなし」の生地を加工することで、縫い目が少なくなってます。
その結果、肌にこすれることが少なくなり、着心地の良さにつながっているそうです。

色は、ベージュがオススメ。
シャツの下に着るインナーは、透けないことが大切です。
ハリソン HALISON
エジプト綿 ワイドリブ ロングホーズ
1296円(税込)

スーツに合わせる靴下といえばこれ

スーツを着た時に、見せてもいい素肌は、顔と手首から先だけだと言われています。
脚を組んだ時に、パンツが上がってすね毛がゾロゾロ~と出てはダメなのです。

バランスの悪い着こなしになってしまいます。
なので、スーツを着た時は、ロングホーズと呼ばれる長い靴下を履いて下さい。

ハリソンは、長い間ロングホーズを作りつづけている老舗靴下メーカーです。
スーツに合わせる靴下といえばハリソンです。

まとめ

いかがでしたか?
スーツの選び方・買い方って難しいように思えるけど、基本的なルールを知れば案外簡単だとおわかりいただけたでしょうか。


冒頭でお話したとおり、スーツは選び方・着こなし方を知るだけで、あなたの第一印象を劇的に変えてくれ、仕事をよい方向に導いてくれます。
この記事をきっかけに、あなたのビジネスライフが充実したものになることを楽しみにしています。


この記事が気に入った方は、ぜひ、お気に入りに登録して、実際にスーツを買いに行くときになったら復習のために読み返してみてくださいね。


スーツ伯爵スーツ伯爵

それでは、またお会いしましょう。
スーツでお困りのビジネスマンの味方、スーツ伯爵でした。