ROLEXやOMEGAなどの機械式時計は「1本買えば一生付き合っていける」と言われるほど耐久性も高く、投資目的として購入する人も少なくはありません。
そんな海外高級ブランド時計ですが、長く付き合っていくためには定期的なメンテナンスや修理が必要です。
特に腕時計を分解し、点検・洗浄し組み立てを行うオーバーホールは時計を長期間使うために、必須のメンテンスです。
オーバーホールを行うタイミングは一般的に、機械式時計は3~5年に一度、クォーツ(電池)式時計は4年に一度が最適と言われています。
そのため長期的に付き合う事ができる、技術力のある修理業者を見つけることが重要です。
今回は、様々な時計の修理業者の中でも多数の口コミが寄せられているWATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)を直接取材。
ネットの評判の真相を確かめるとともに、修理する際に注意すべきポイントなどを伺いました。
WATCH COMPANYの評判は本当か?口コミを確かめに潜入レポ
今回お伺いさせていただいたのは、千代田区にある「WATCH COMPANY 飯田橋店」。
最寄り駅は飯田橋駅・九段下駅の各線から徒歩で5分ほど。
近くには「東京大神宮」があるなど東京の中心地ながら自然も多く、大通りから1本入ると落ち着いたオフィス街といった雰囲気。
飯田橋二丁目の交差点を右に曲がり、2つ目の十字路角にあるビルの1階が飯田橋店。
入って右側に持ち込み客用の専門窓口があります。
ユーザーからの口コミ多数!人気の「WATCH COMPANY」とは?
前身となる会社にて2003年から時計の修理業をスタート。
2010年に分社化して株式会社GLOBAL WORKSを設立し「WATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)」を運営しています。
WATCH COMPANY は、ROLEXやPANERAIなどの高級腕時計ブーム絶頂期から、独自に純正パーツの仕入れルートを確保。
経験豊富な技術者による修理に定評のある時計修理・オーバーホール専門店です。
時計内部の点検であるオーバーホールに加え、オプションでプラスできる「新品仕上げ(傷取り)」サービスもあり、内部の精密機械部分だけでなく外装仕上げの美しさにも人気があります。
修理依頼本数は年々増加傾向にあり、個人ユーザーの他、時計専門店からのメンテナンスや修理依頼も合わせると2021年現在で、なんと年間約2万5000本ものオーバーホールを手掛けているそうです。この本数にはビックリですね。
WATCH COMPANYの口コミ
実際に利用したユーザーの反応はどうなのか。気になる口コミをSNSでチェックしてみると、高評価の声が多数寄せられていました。
オーバーホールに加えオプションの「新品仕上げ(傷取り)」で、新品同様になって戻ってきたROLEXのGMTマスター2にご満悦の様子。投資商品としても人気のあるROLEXは、資産価値を高めるために定期的なメンテナンスが必須ですね。
出典:Twitter
35年以上メンテナンスを行ってこなかったROLEXを、オーバーホールで見事復活させたという口コミも!長期間使っていなかった時計のオーバーホールやメンテナンスにも、しっかり対応してくれそうです。
出典:Twitter
ここが他店とは違う!WATCH COMPANYのおすすめポイント
年々、修理依頼件数が増加するなど、ユーザーからの評判も高い「WATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)」。
他の修理業者とは、一体どのような部分が違うのでしょうか?
WATCH COMPANYの担当者高橋さんに直接伺ってみました。
WATCH COMPANYのおすすめポイント1.圧倒的な技術者の数!短い納期での修理が可能
「他の修理業者さんと比較しても当社は技術者の数が多いと思います」と、担当者の高橋さんが話すように、技術職数十年のベテランから新卒で入社する若手の技術者まで、25人ほどが在籍。この人数は、他の修理業者と比較してもかなり多いのだそう。
この圧倒的な人員数により、迅速な作業が行えるのがWATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)最大の強み。多くの修理業者では3~4週間ほど必要とされるオーバーホールが、約2週間の短納期で完成。できる限り早く修理をしたいという、ユーザーのニーズにもしっかり応えてくれます。
WATCH COMPANYのおすすめポイント2.メーカー修理と同様、各作業の専任者が作業を担当
オーバーホールの作業は、分解・クリーンアップ・油差し・組み立てなど多岐にわたる工程が発生します。1人の担当者が1本の時計修理を専任で行うのが一般的な中で、WATCH COMPANYでは複数人の担当者が付き、業務を分けることでスピーディーかつそれぞれの専門分野を活かした高い技術での修理・オーバーホールが可能になっています。
しかし、一本の腕時計を作業ごとに複数人が担当するのは、容易なことではありません。当然、複数人で作業するため、時計修理の各工程の状況把握はもちろん、時計の細かい部品の管理も必要になってきます。こうした課題はどのようにして解消しているのでしょうか。
高橋さん「WATCH COMPANYの作業スタイルは大手時計メーカーさんが採用している修理工程を参考にしています。多くの技術者が在籍しているからこそ、1つの時計に対して5~6人が関わって、各工程を効率良く進めることができています。」
実際のオーバーホール実例は、YouTube上に動画としても公開されているので、その高い技術力を確認してみてください。
WATCH COMPANYのおすすめポイント3.形状を変えずに傷・汚れを落とす!人気のオプション「新品仕上げ(傷取り)」
オーバーホールの際に、多くの人がオプションで追加するのが「新品仕上げ(傷取り)加工」。外装や金属部分の傷を取り、研磨することでまるで新品と同じような状態に仕上げてくれます。
他の時計修理店でも新品仕上げ加工は行っていますが、気をつけたいのが仕上げの技術力。仕上げ加工は時計の外装部分を削るため、研磨の技術が下手なところに依頼してしまうと、時計のケースの形が変わってしまうこともあります。
仕上げ加工というと、どこでも同じように感じるかもしれませんが、プロはもちろん時計マニアから見ると、仕上げ加工がされた時計を見ればその修理店の腕の良し悪しがわかるほどです。
その点、WATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)では、高い仕上げの技術力が強みです。その秘密は、磨き専任の担当者がいること。通常時計修理を行う技術者が内部の点検とあわせて磨きを行うことがありますが、WATCH COMPANYでは磨きのプロフェッショナルが、仕上げ加工を行います。
高橋さん「長期間使用された時計や何度も研磨された時計は、平面だった部分が丸くなってしまうことがあります。WATCH COMPANYの場合はオリジナルの形状を保ちつつ傷のみを消すことができるということで、多くのユーザーさんから好評の声を頂いております。」
長年愛用していると、どうしても発生してしまう傷や汚れ。オーバーホールの際に、一緒に取り除いてもらってはいかがでしょうか。
WATCH COMPANYのおすすめポイント4.安心安全!全国どこからでも送れる無料の梱包キット
「現在では7割ほどのお客様が郵送でのオーバーホール依頼ですね」と高橋さんが話すように、東京・大阪・神奈川の受付窓口での直接持ち込みの他、郵送での依頼も人気のWATCH COMPANY(ウォッチカンパニー)。公式HPの問い合わせフォームから「時計梱包キット」の申込みを行えば、2日前後で自宅に到着します。
梱包キットの中は、厚みがあるクッション性の高いスポンジが敷き詰められています。スポンジを取り出してベルト部分に差し込み、そのままクッションに戻すことで外部からの衝撃を守ってくれる仕組みになっています。この仕組であれば、大切な時計をしっかりとガードしてくれるので郵送であっても破損の心配はなさそうです。
修理依頼書を記入してヤマト運輸の配送専用袋に入れて送れば、後は修理見積もりを待つのみ。土日を除く3営業日ほどで、WATCH COMPANYから見積もりと修理期間の連絡がきます。もちろん、見積もりを聞いた後のキャンセルも自由。全国どこからでも、気軽に修理依頼ができるのは、嬉しいポイントですね。
WATCH COMPANYもオーバーホール、気になる料金は?
WATCH COMPANYでは、修理事例やブランドごとに料金を細かく設定しています。「症状や故障部位によっても大きく値段が変わりますが、多くの事例で基本料金+20,000円程度で対応できることが多いです」
※料金表はHPにあります
以下、WATCH COMPANY公式HPで紹介されている目安の料金となっていますので、見積もりに出す前の参考にしてみてください。
ROLEXのオーバーホール料金
腕時計の種類・モデル | モデル例 | WATCH COMPANY料金 | メーカー定価(参考価格) |
---|---|---|---|
手巻き式時計 | チェリーニ | オーバーホール:25,300円
+新品仕上げ:36,300円 |
47,300円 |
自動巻き時計 3針
スポーツモデル |
サブマリーナー
エクスプローラー など |
オーバーホール:25,300円
+新品仕上げ:36,300円 |
47,300~60,500円 |
デイデイト | オーバーホール:27,500円
+新品仕上げ:38,500円 |
60,500円 | |
デイトナ | オーバーホール:38,500円
+新品仕上げ:49,500円 |
66,000円 |
※表をスクロールすると全体を見ることができます。
※価格はすべて税込です
・手巻き
メーカー修理定価:47,300円
WATCH COMPANY料金:25,300円(新品仕上げオプション込みで36,300円)
納期:2週間
・自動巻き 3針 スポーツモデル
メーカー修理定価:47,300円〜60,500円
WATCH COMPANY料金:25,300円(新品仕上げオプション込みで36,300円)
納期:2週間
・デイデイト
メーカー修理定価:60,500円
WATCH COMPANY料金:27,500円(新品仕上げオプション込みで38,500円)
納期:2週間
・デイトナ
メーカー修理定価:66,000円
WATCH COMPANY料金:38,500円(新品仕上げオプション込みで49,500円)
納期:3〜4週間
OMEGAのオーバーホール料金
種類 | モデル例 | WATCH COMPANY料金 | メーカー定価(参考価格) |
---|---|---|---|
クォーツ(電池)式時計 | コンステレーション・デヴィル・ | オーバーホール:16,500円
+新品仕上げ:27,500円 |
51,700円 |
自動巻き時計 | シーマスター・コーアクシャル・レイルマスター | オーバーホール:19,800円
+新品仕上げ:30,800円 |
63,800円 |
クロノグラフ | スピードマスター | オーバーホール:30,800円
+新品仕上げ:41,800円 |
85,800円 |
※価格はすべて税込です
・クオーツ
メーカー修理定価:51,700円
WATCH COMPANY料金:16,500円(新品仕上げオプション込みで27,500円)
納期:2週間
・自動巻き
メーカー修理定価: 63,800円
WATCH COMPANY料金:19,800円(新品仕上げオプション込みで30,800円)
納期:2週間
・クロノグラフ
メーカー修理定価:85,800円
WATCH COMPANY料金:30,800円(新品仕上げオプション込みで41,800円)
納期:3〜4週間
WATCH COMPANYと比較するならこの店舗
値段・技術ともに納得できる業者を探すためには、他社との相見積もりを行うことが重要です。WATCH COMPANY同様、時計の修理やオーバーホールを行っている2つの業者について、値段や納期を調べてみました。
CIEN
高級腕時計の修理・オーバーホール専門店「CIEN」。メーカー修理の最大60%OFFでオーバーホールを実施しています。一方で、納期が約3週間とWATCH COMPANYより1週間ほど長めとなっています。
料金例:ROLEX 手巻き 25,300円〜
納期:約3週間
ポイント
・値段はWATCH COMPANYと同等
・納期が1週間ほど遅い
オロロジャイオ
業界経験10年〜30年の1級時計修理技能士、2級時計修理技能士のみが在籍している「オロロジャイオ」。ROLEXのオーバーホール料金が最安値で18,000円と、他のサイトよりも安値でのオーバーホールを行っている一方、見積もりで1~2週間、修理で3~6週間前後と他社と比較すると納期少々遅くなっているようです。
料金例:ROLEX 手巻き 18,000円〜
納期:約3週間〜6週間
ポイント
・値段は3社で最安値
・HP記載納期は3社の中で最も遅い
WATCH COMPANYに修理を依頼する際の注意点
好評の声が多い一方、WATCH COMPANYでの修理依頼を全ての人におすすめできるわけではありません。ブランドや故障の具合によっては、他の業者に依頼したほうがいいケースもあるはず。
今回、高橋さんには「WATCH COMPANYの修理が向かない例」についてもお話しいただきました。
国産メーカーの修理に非対応
WATCH COMPANYで取り扱っているオーバーホール(修理)対応ブランドは、基本的に海外製高級ブランドやスイス高級時計と呼ばれるカテゴリーの製品のみ。
SEIKO(セイコー)、CITIZEN(シチズン)といった国産ブランドのオーバーホールや、デジタル時計の修理には非対応なので注意しましょう。海外製品であってもブランドによっては、非対応の物もあるので事前に確認が必要です。
HP記載の修理可能な代表的な時計ブランド例
- ROLEX
- OMEGA
- Cartier
- フランク・ミューラー
- BVLGARI
- CHANEL
- OFFICINE PANERAI
- BREITLING
- IWC
- TAG Heuer
- TUDOR
- Sinn
- HAMILTON
- ORIS
- BELL&ROSS
- HUBLOT
- CORUM
- BALL
ヴィンテージ物の修理が難しい場合も
また、海外ブランドのものでも一部の製品に関しては修理・オーバーホール対応が難しい可能性もあります。代表的なのが、アンティークやヴィンテージと呼ばれる年代ものの時計。
ほとんどのブランドでは、一定期間が経過したモデルのパーツは製造を終了しており、生産から数十年以上経った時計は、修理ができないこともあります。また一部のブランドでは、メーカー以外にパーツを共有していない一部のブランドも、修理ができないため修理を検討している方は、事前にお手持ちの時計のブランドが修理に対応しているか確認してみましょう。
メーカー修理の方が安くなる場合があるので相見積もりを
高橋さん「故障箇所が極端に多い場合などは、メーカーの正規修理に依頼した方が安く仕上がることもあります。その際は、メーカーさんとの相見積もりを取ることをその場でおすすめしております。」
状態の悪い時計の修理の際は、他の業者やメーカー修理など相見積もりを取ってから、正式依頼をした方が良いようです。
しかし、せっかく問い合わせてきたお客様にメーカーとの相見積もりをすすめるなんて、良心的ですね。とてもよい印象を持ちました。
WATCH COMPANY高橋さんが伝授!高級時計との付き合い方
最後に、高橋さんに一生モノの腕時計を使う上で、注意点を伺いました。
高橋さん「ユーザーさんの使い方次第で、時計の耐久年数は大きく変わってきます。日常的に使用している人やゴルフの際にも着用している方などは、やはりその分故障も多くなりますし、内部の部品に不具合が生じやすくなります。
WATCH COMPANYでは、3〜4年に1度定期的なオーバーホールをしていただくことをお勧めしています。定期的にオーバーホールをしていただくことで、故障などのトラブルを最小限に抑えて時計と付き合うことができます。
逆に、長い期間メンテナンスしていない時計の場合だと、目に見えない故障や不具合が起こっていることがあり、結果的に修理費用がかさんでしまうケースがあります。私達WATCH COMPANYをご利用いただいたユーザーさんの多くが、初回のオーバーホールにご満足いただいているようで、その後も継続的なご依頼をいただいております。
“人生の資産”ともいえる高級時計と長く付き合っていくためにも、メンテナンスやオーバーホールの際は、ぜひWATCH COMPANYにご依頼ください」
高級時計と一生付き合っていくためにも、定期的なオーバーホールの重要性を語ってくれた高橋さん。
高い技術を持つ技術者が多数在籍することによる、信頼の作業と他社を圧倒する短納期を売りにするWATCH COMPANY。時計のオーバーホールを検討されている方は、ぜひ一度見積もりを依頼してみてはいかがでしょうか。